MFQ「Brooklyn Girl」
LP『Moonlight Serenade』Dreamsville YDCD-0059(1985)
 僕がMFQ (Modern Folk Quartet)の名前を最初に意識したのは達郎さんの「This Could Be The Night」のカヴァーを聴いてからでした。Nilssonが作曲し、Phil Spectorがプロデュースしたこの曲にシビれ、オリジナルを探そうとワケも分からず無謀な探索を続けたのが80年代後半。神保町の中古レコード屋で見つけた63年のデビュー・アルバムの『The Modern Folk Quartet』のジャケットを見て、そのフォークなイデタチに「ちょっとイメージが違うなあ」なんて思いながらも高くて買えなかったという思い出もちょうどその頃です。結局「This Could Be The Night」とは出会えず(後に未発表音源だと分かり、Spectorの『Rare Masters』でめでたく聴けました)その代わり新宿の今は無きレコード屋"Woodstock"で何気なく見つけたのがこの『Moonlight Serenade』でした。
 60年代のモダン・フォーク・ブームの中でも一際美しいハーモニーと高い音楽性で通の音楽ファンを唸らせ、ワーナーから2枚のアルバムを出していたMFQ が、その後メンバーのソロ活動が多くなった70年代を経て、85年に21年振りのリユニオン・アルバムを発表。それが本作で、スタンダード・ナンバーをこれでもかっていうくらいロマンティックにノスタルジックにハート・ウォームにキメてくれています。クラリネットやバンジョー、ウクレレ、ミュージカル・ソウ等を使った雰囲気満点のアレンジにとろけそうなハーモニー。個人的に大好きなのは「Brooklyn Girl」(Jerry Yester 作)と「Rendezvous」(Chip Douglas 作)というメンバーのオリジナル2曲で、中でも「Brooklyn Girl」のアカペラは何度聴いても感動します。