NRBQ「Christmas Wish」
12inch Album『Christmas Wish』Rounder Records EP2501(1979)
 NRBQのライヴは何回か観てますが、どれも本当に楽しくて素晴らしい思い出になっています。クラビネットを空手チョップ奏法でギゴギゴ弾きまくるTerry Adamsと、そのTerryのハシャギっぷりを微笑ましく見守るJoey Spampinato、観る度にギターの音が鋭くなっていくJohnny Spampinatoと、いつも思いもよらない曲をカラオケで披露して観客の爆笑を誘うドラムスのTom Ardolino。超高速ロックンロールと激甘メロディの落差にクラクラしながらも、Fab-Q-4の楽しそうな演奏姿を観ることは、ちょっと他には得られない最高に幸せな体験です。
 特に印象に残っているのは2002年に観たライヴのアンコールで演ってくれた「Christmas Wish」。センチでスウィートなメロディを書かせたらアメリカ随一(と僕は思ってます)のJoey Spampinatoの作品で、もともとは79年に知人たちのみに配布され、翌年に自分達のレーベルRed Roosterから7インチ・シングルでリリースされました。その後86年に12インチのミニ・クリスマス・アルバムとして再発され、更にその後、ドリームズヴィルから大幅に曲を追加した『NRBQのクリスマス・ウィッシュ(デラックス・エディション)』として登場し、クリスマス・アルバムの大定番として今に至ります。
 今回紹介するのは86年リリースの8曲入りの12インチ盤。といってもJohn Sebastian直系のグッド・タイムな名曲「Christmas Wish」以外は、まるで年一回のクリスマスの日だけ集まるいとこ達が、オモチャの楽器でジャム・セッションしてるような曲ばかり。でもこんなにファニーでチャーミングなクリスマス・アルバムを僕は他に知らないし、あらゆるクリスマス・アルバムの中で一番好きかもしれないと今でも思っています。