The Four Seasons「The Christmas Medley」 LP『The 4 Seasons Greetings』Vee Jay 1055(1962)
本作『The 4 Seasons Greetings』のA面はSid Bassの格調高いオーケストラ・アレンジによるメドレーで構成されていて、自分が小さい頃に思い描いていたアメリカのクリスマスのイメージを再現してくれています。特に冒頭の「The Merry Christmas Medley」と「Joy To The World Medley」は、これでもかってくらいゴージャスなアレンジで幸せな気持ちにさせてくれます。変わってB面はこれぞThe Four Seasons Sound!って感じで、特にヴィー・ジェイ時代の音のファンにはたまらないでしょう。シングルとして発売され全米23位まで上がった「Santa Claus Is Coming To Town」はモロに「Sherry」だし、「I Saw Mommy Kissing Santa Claus」はChipmunksもびっくりの、Frankie Valliお得意の高音ファルセットがコミック・ソング一歩手前の楽しさ。そしてBob Crewe & Sid Bass作のオリジナル曲「Christmas Tears」と、「Jingle Bells」ならぬ「Jungle Bells」も必聴です。
このアルバムは「Sherry」のヒットと同じ年の1962年の暮れに発表されています。Spectorの『A Christmas Gift For You』やMiraclesの『Christmas With The Miracles』が'63年、Beach Boysの『Christmas Album』が64年、Venturesの『Christmas Album』が65年の発表ですから、60年代に入ってからチャートの常連になったグループの中ではクリスマス物一番乗りです。なお、フィリップス移籍後の66年に『The 4 Seasons' Christmas Album』として再発されていますが、なぜかメンバーの表情が深刻なジャケットに変更されています。個人的にはBob Creweがデザインしたこのヴィー・ジェイ盤ジャケの方が断然好きです。