『200本のたばこ』
「200 Cigarettes」(1998年 アメリカ)
 欧米ではクリスマスは家で家族と一緒に過ごす日で、友達や恋人とバカ騒ぎするのは大晦日。邦画に多い「クリスマスを誰と過ごすか」的な映画は、欧米では「大晦日を誰と過ごすか」的な映画になります。そんなニュー・イヤーズ・イヴの恋のから騒ぎを描いた『200本のたばこ』という映画を紹介します。
 ストーリーは、年越しパーティに向かうシングルたちが、新年の最初の朝を一緒に迎える相手を捜して奔走するというよくある話。しかしベン・アフレックやケイト・ハドソン、クリスティーナ・リッチといった旬の若手俳優を使ったキャスティングと、1981年という時代背景からくる選曲の良さで印象的な1本となりました。『バッファロー'66』(98年)で、ロリータ的小悪魔性と母性的魅力の両方を振り撒くという離れ業を見せてくれたクリスティーナ・リッチ(07年の『ブラック・スネーク・モーン』もエロかった!)を目当てに劇場に足を運んだのを思い出します。音楽はディーヴォのマザーズバー兄弟が担当し、ザ・カーズ、ブロンディ、クール&ザ・ギャング、ザ・ラモーンズといった80'sのヒット曲てんこ盛り状態。80年代初頭の(ちょっとバカっぽい)華やかな雰囲気が画面に充満しています。中でもエルヴィス・コステロは「(What's So Funny 'Bout)Peace, Love and Understanding」(ニック・ロウ作の名曲)をはじめ数曲が使われたり、コステロ・マニアの女が登場したりとその贔屓ぶりに驚いていたら、何と本人がカメオ出演するという嬉しいオマケ付きでした。肝心の年越しパーティの様子はスナップ写真のみで見せ、翌朝のオチ(結局誰と一夜を共にしたか)をラストに持ってくるという構成も洒落てます。年末に友達同士で騒ぎながら観るには最適な1本だと思います。