『未来世界』
「Futureworld」(1976年 アメリカ)
 映画発明時から現在までかなりコンスタントに"ロボットvs人類"系映画が作られていますが、中でも最大級のインパクトを誇る象徴的作品が『ウエストワールド』(73年)だと思います。故マイケル・クライトンが脚本/監督を務めたSF映画の傑作で、ユル・ブリンナーが仏頂面で演じたガンマン・ロボットは特に有名です。テーマ・パークのロボットが制御不能になるという筋書きは、明らかに20年後の『ジュラシック・パーク』(93年)を予感させますが、実は『ウエストワールド』に続編映画があったことをご存知の方は今では少ないのかも知れません。
 その作品『未来世界』は、前作で起きたロボット反乱事故の数年後に新規オープンした大レジャー施設「デロス・ランド」が舞台。疑惑を感じた新聞記者と女性キャスターが乗り込み、オーナーや博士たちが企む世界規模の陰謀を暴いていくといったストーリー。マイケル・クライトンが参加していないせいか作品のレベルは前作には及ばないものの、日本刀を持ったサムライ・ロボットが突如乱入したり、松本零士風のメーターやランプが一杯のコンピューターの描写等々、70's特有のB級感に愛おしさを感じる世代には実に魅力的な作品です。
 前作に引き続き音楽を担当したフレッド・カーリンは、映画『ふたりの誓い』(70年)の挿入曲「For All We Know」でアカデミー賞最優秀歌曲賞を受賞した名匠。この曲のカーペンターズによるカヴァーは中学時代からの愛聴歌でした。本作では40人程のオーケストレーションとシンセサイザーを駆使し、サスペンス感覚溢れる素晴らしいスコアを聴かせてくれます。彼は2004年に急逝してしまいましたが、30年近くの時を経てリリースされた本作のオリジナル・サウンドトラックのアートワークをやらせて頂いたことはとても光栄なことでした。