『ミニミニ大作戦』
「The Italian Job」 (1969年 イギリス/アメリカ)
 マーク・ウォールバーグ主演のリメイク版より100倍は面白いオリジナルの『ミニミニ大作戦』は、イタリア市街地の信号制御コンピュータを麻痺させて金塊強奪を企てた一味の活躍を描く泥棒ムービーの傑作。まず主演のマイケル・ケインがカッコいい。飄々とした態度で計画を仕切って女にもモテる、この手の映画にはお約束のキャラですがかなりいい味出してます。そして本作のもう1つの主役は何と言ってもミニ・クーパーでしょう。赤、青、白の3台のミニが屋根を走る、階段を上る、川は突っ切る、ビルは飛び越える、下水道は走る、地下鉄の構内は走る…。人格があるようなチョコチョコした動きが最高に可愛い。20年程前、過激なスタント走行をする「いすゞジェミニ」のCMが話題になりましたが(あのCMは本作からヒントを得たのでしょうね)そんな爽快なシーンが30分以上も続くと言えば、ちょっと観たくなるはず。ミニの他にもアストン・マーチン、ジャガー、アルファ・ロメオ、ランボルギーニ、チンクチェント(フィアット500)といった往年の名車が続々登場するのも魅力。
 『黄金の七人』(65年)『おしゃれ泥棒』(66年)『唇からナイフ』(66年)『紳士泥棒/大ゴールデン作戦』(66年)といった、60年代に量産された"オシャレ犯罪コメディ"はストーリーも演出も粋ですよね。あとやはり音楽の素晴らしさ!本作もクインシー・ジョーンズが手掛けた甘美なオープニング、スカしたマーチ風のエンディングなど聴きどころ満載です。
 この映画の最後は、どんでん返しとは言わないまでもちょっとセンスのいい終わり方をします。最近のコテコテなハリウッド映画には無いこういうセンス、好きだなぁ。