『雨に唄えば』
「Singin' In The Rain」(1952年 アメリカ)
 僕は音楽と映画が三度の飯より好きですが、常々思っていることの1つに"音楽が良い映画は映画自体も素晴らしい"ということがあります。まあ自分には音楽が良いというだけで映画自体の評価をグンと上げてしまう悪いクセがあるので、格言めいたことを言ってもそんなに説得力はないですが…。
 "音楽と映画"と言えばやっぱりミュージカル映画。ミュージカル映画といえばやっぱり『雨に唄えば』を紹介しなければなりません。この映画での僕の一押しはヒロイン役のデビー・レイノルズ。当時まだ20歳だった彼女がとにかく可愛い。彼女は1957年に映画『タミーとバチェラー』の主題歌「タミー」という曲でオスカー主題歌賞やチャートの全米No.1も獲っていて、僕はこの「タミー」という曲が小さい頃から大好きだったのです。長い間どんな人が歌っているんだろうと妄想していて、大学時代にこの映画を観てその声の持ち主に遂に出会ったのですが、まさに「タミー」のイメージ通り。いっぺんで恋に落ちてしまいました。
 この映画は脚本も素晴らしく、ハリウッドがトーキーに移り変わる時代背景のゴタゴタを上手くコメディに消化しています。もちろんジーン・ケリーの実験的な踊りの演出も冴えまくっていて、特に映画史上まれに見る名シーン、雨の中「Singin' In The Rain」を唄う所は何度見ても幸せになれます。この歌は映画以前から有名なスタンダード・ナンバーで、元作詞家でこの映画の製作者アーサー・フリードが自分の作詞した歌を使って映画を作りたいという希望からこの名作が生まれました。これぞ"音楽と映画"の素晴らしい関係だと思いませんか?